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お金経営

【教訓】「安く請ければ仕事が取れる」は幻想だ

〜ニコハウス倒産に見る、“サービス過剰”が軽貨物企業を壊す仕組み〜


1.まず押さえておくべき事実

2025年秋、新潟県で住宅事業を展開していた「ニコハウス」が経営破綻しました。
報道によると、同社は資金繰りが悪化する中で、自転車操業から抜け出せず、最終的に支払い不能に陥ったとされています。

その背景には「受注を確保するための過剰サービス」がありました。
リフォームや新築の見積で、他社なら有料の高級クロスや水回り設備を「無料」で付けたり、相場を大きく下回る金額で受注したりしていたというのです。

表面上は「お得で親切な会社」。
しかし裏では、適正利益を取れない構造に陥り、結果的に事業継続が不可能になったという典型例です。

この話、実は軽貨物業界にもそっくり当てはまります。


2.軽貨物企業にも蔓延する「安さ依存症」

今、軽貨物の委託市場では、受注競争が激しくなる一方です。
SNSやマッチングサイトを見ると、
「1個130円でやります」「月30万円で常用契約します」
といった“格安見積り”があふれています。

一見すると、
「仕事を取りやすい」「ドライバーを稼働させられる」
ように見えますが、それは短期的な錯覚にすぎません。

利益を削って受注しても、会社は回らない。
この当たり前の現実を無視した結果、後で資金繰りが崩壊するのです。


3.安く請けた案件が会社を壊す理由

(1)粗利ゼロでは運営費を賄えない

軽貨物企業が1案件を受託する場合、
・管理者人件費
・事務所・保険・通信費
・ドライバー募集や教育コスト
など、見えない固定費が必ず発生します。

単価を下げて受注しても、会社の粗利(営業利益)は確実に減ります。
一時的にキャッシュは回っても、資金の回転スピードが追いつかず、支払いサイクルで詰まります。

結果、ニコハウスと同じく「入金が足りない→次の案件を安く受ける→さらに苦しくなる」という自転車操業に陥るのです。


(2)「安く請けたドライバー」は定着しない

安さで仕事を取っても、肝心のドライバーが長続きしません。
1個単価120円台や日給1万2,000円レベルでは、
燃料費・保険・税金を引くと、手元に残るのは月20万円前後。

これでは生活が成り立たず、次々に離職します。
そして欠員対応で現場管理者が疲弊し、結果的にミス・クレームが増える。

企業にとって「単価を下げる=採用コストと管理負担が跳ね上がる」ことを意味します。


(3)安請け負いはブランドを壊す

「うちは安いから頼みやすい」と言われるようになった時点で、
その会社は“価格だけで選ばれる存在”になります。

その後、少しでも単価交渉をすれば、
「他社はもっと安い」「じゃあそっちに頼む」
と切り替えられる。

つまり、安く請けるほど価格支配力を失っていくのです。

一方、品質・信頼で仕事を取っている会社は、
多少単価が高くても「〇〇さんに任せたい」と指名されます。
この差が、5年後・10年後に企業の存続を分けます。


4.「無料サービス」の本当のコスト

ニコハウスが倒れた背景には、“無料”という言葉の危うさもありました。
無料は確かに消費者にとって魅力的です。
しかし、企業が「原価を負担して無料にしている」以上、それは利益の先食いにほかなりません。

軽貨物でも同様です。

・積み込みや仕分けを「サービスでやります」
・夜間対応を「無料で受けます」
・ドライバー紹介料を「会社負担にします」

一つひとつは顧客サービスに見えますが、積み重なれば大きなコスト。
「無料」を増やすたびに、会社のキャッシュは減っていきます。


5.“サービス過剰”から脱するには

(1)「値下げ」ではなく「価値の再設計」を

値段を下げるのではなく、「なぜその価格なのか」を説明できるようにすることが重要です。

たとえば、
・ドライバー教育を社内で実施して事故率を下げている
・配送品質を担保するための再配達削減システムを導入している
・燃料高騰分を明示して契約単価に反映している

こうした“適正価格の根拠”を持つことで、単価交渉が成立します。
安さではなく、合理的なコスト設計で選ばれる会社を目指すべきです。


(2)顧客選定も経営の一部

単価を叩いてくる荷主を「悪い顧客」と切り捨てる勇気も必要です。
無理な要求を飲んで契約を続けるほど、社員やドライバーのモチベーションも下がります。
「適正価格で継続できる顧客だけを残す」方が、長期的に安定します。


(3)キャッシュフローの意識を持つ

資金繰りを守るには、売上よりも回収サイクルを見ることが大切です。
月末締め翌々月払いの案件が多い中、手元資金を1か月分確保しておかないと、仕入(燃料・保険)に詰まります。

利益よりも「現金が残る構造」を優先して契約を設計することが、経営を持続させる鍵です。


6.まとめ

ニコハウスの倒産は、他人事ではありません。
軽貨物業界でも「安さ」「無料」「サービス」で仕事を取りにいく風潮がありますが、
利益の出ない仕事を増やしても会社は救われません。

「安くすれば取れる」は短期戦略。
「適正価格で選ばれる」は生存戦略です。

最も危険なのは、「現場は頑張っているのに会社が赤字」という状態。
これは、安請け合いと無料サービスが積み重なった“経営の病”です。

経営者もドライバーも、数字を直視し、
「利益を残す=継続できる」構造をつくることが何よりの安全運転です。

それでは本日も安全運転で!ごきげんよう。

なかじま

中島 一

運送会社の役員として10年以上にわたり物流業界に携わり、3PL事業も展開。物流の上流工程からラストワンマイルまで一貫して対応できる幅広い知見を持つ。
また、行政担当者や各業界の経営者を交えた勉強会を主催し、現場課題から政策動向まで多角的に把握。実務と行政の両面から、物流ビジネスの最適解を探求している。

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