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経営連載企画

連載企画:第8回:資金繰りとキャッシュフローの基本  「軽貨物とお金」まるわかり講座~全10回~(毎週月曜日配信)

軽貨物業界では、案件単価や配達件数ばかりに注目しがちですが、実際にはそれだけでは立ち行かないのが現実です。特に法人として事業を運営する以上“お金の管理”は経営の根幹です。

この連載では、軽貨物法人の経営者が最低限おさえておくべきお金の知識、収支の考え方、節税、資金調達などを体系的に解説していきます。



第8回:資金繰りとキャッシュフローの基本

軽貨物法人の経営で、最も見落とされがちで、かつ致命的な落とし穴。それが「支払サイトと入金サイトのズレ」です。

売上はあるのに現金がない。そんな状況が、なぜ起きるのか? その核心は「現金の出るタイミングが早く、入ってくるタイミングが遅い」ことにあります。

特に軽貨物業では、多くの経営者が“実質的に現金先払いで運営している”にもかかわらず、その危険性に気づいていないのが実情です。


先払い構造の仕組みとズレの正体

軽貨物法人のコスト構造を見てみましょう。

  • 外注費(ドライバーへの支払い):5月末締め→6月末日払い(サイト30日)
  • 一方、売上:5月末締め→7月15日入金(サイト45日)

つまり、支払のほうが先に発生し、入金は後になる──これが“資金繰りが詰まる構造”の正体です。

ドライバーを1人増やすごとに、およそ50万円ずつキャッシュが減っていきます。この支払構造を見直さない限り、増車・増員するたびに現金が消えていくのです。

なぜなら、入金される前に支払いが続き、資金が底をついた時点で全てが止まるからです。

たとえば、ドライバーを1人増やして、毎月の売上が50万円アップしたとします。 でも、そのドライバーに支払うお金(外注費)が43万円かかるなら、残るのは7万円だけです。

「儲かってるじゃん」と思うかもしれませんが、問題はその43万円を“いつ”払うかです。

入金よりドライバーへの支払いが先の運用だと、単純に43万円の現金が先に必要になります。

ここで「どうせ来月には売上が入るから大丈夫」と思ってしまうのが、一番危ない考え方です。

なぜなら後から入ってくる売上は、その翌月に支払うドライバー報酬で消えてしまいます。もしそのタイミングで新たにドライバーを1人採用していたら、50万円の入金に対して86万円の支払いが必要になり、36万円のマイナスになります。

前月と合わせれば、79万円がキャッシュアウトしていることになります。

つまり、ドライバーを採用するたびに、手元の現金がどんどん減っていく構造なのです。

これが、利益は出ているのに倒産してしまう「黒字倒産」の正体です。


ズレを把握する仕組みを整える

支払と入金のタイミング差(サイト差)を明確にし、一番キャッシュが減るタイミングと、その時の金額を正確に可視化すること。 これが資金繰りの基本中の基本です。

【最低限やるべきこと】

  • まずは外注費や報酬の支払サイトを見直す。可能な限り支払タイミングを後ろ倒しにする。
  • 交渉が難しい場合は、採用タイミングを調整しつつ、融資を使って先払い費用をまかなう。ドライバー1人採用するごとに約50万円の現金が必要になる計算として、融資はその資金を確保する手段として使う。
  • 収支計画を精緻に作成し、キャッシュ残高の変動を常に把握する。

支払サイトの調整は、資金繰り対策の中でも最優先事項です。


まとめ:「現金が回る仕組み」こそが経営基盤

利益よりも、まず“現金があるかどうか”。 これが資金繰りの出発点です。

特に軽貨物法人は、外注費という大きな支出が毎月固定で発生します。 「支払サイトと入金サイトのズレ」を理解し、管理することで、

  • 拡大期でもキャッシュが詰まらない
  • 金融機関との信用を保てる
  • ドライバーや取引先の信頼を守れる

といった安定した経営が可能になります。

次回は「利益率と金利と税金」について解説します。

それでは本日も安全運転で!ごきげんよう。

鈴木 徳俊 軽バン工房の機械係
45歳。軽貨物業界の現場を知る一人として、リアルな経験をもとにブログを執筆。日々の業務や業界の動向、事業者やドライバーにとって役立つ情報を発信している。

趣味はスーパー銭湯巡り。日帰り温泉も含めて、ゆっくり足を伸ばしてリラックスした後に、ビールを流し込むことが休日の楽しみ。

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