「黒ナンバーには普通のカーローンが使えない」──前回のコラムでお伝えしたこの話、意外と多くの方に読まれて驚きました。でも実際には「ローンの審査に落ちた」「車が用意できず困っている」という声もたくさん届いています。

では、カーローンが通らなかった人は、どうやって黒ナンバー車両を手に入れればいいのか？ 今回はその具体的な方法と、注意点をわかりやすくお伝えします。

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■ なぜカーローンが黒ナンバー車両に使えないのか？（前の記事のおさらい）

カーローンが使えるかどうかは、その車の“使い方”で決まります。

ここでわかりやすくたとえてみましょう。

カーローンは、住宅ローンとよく似ています。

たとえば──

• 自分が住むための家を買うときは「住宅ローン」でOK。
• ただの住まいではなく、誰かに貸して家賃収入を得る“商売のための家”にするなら、それは住宅ローンの対象外。

これは車もまったく同じです。

• 通勤や買い物に使う生活用の車ならカーローンで買えます。
• でも、配送などの仕事で収入を得るための車（＝黒ナンバー）は“事業用”と見なされるため、カーローンの対象外になります。

つまり、「収入を生むもの＝事業用資産」と見なされると、カーローンでは借りられないというわけです。

だから、黒ナンバー車両の購入時に「配送業で使います」と申告すれば、カーローンでは通らないのが基本なんです。

ただし例外もあって、車屋さんが提供する“自社ローン”なら契約できる場合もあります。でもそのぶん金利は高くなることがあり、長期で考えるとかなりの負担です。

さらに、仮にローンで買えたとしても、確定申告では手間が増えます。

• 車両は「減価償却」で何年かけて少しずつ経費にする必要がある
• ローン返済額のうち、利息分だけが経費。元本は経費にならない

つまり、「審査も面倒」「経理も面倒」「金利も高い」──この三重苦があるということ。

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■ それでも車が必要なあなたに｜3つの現実的な手段

「じゃあどうするの？」という方のために、黒ナンバー車両を手に入れるための代表的な資金調達手段を3つ紹介します。

① リースを活用する

• 事業者向けに設計されており、黒ナンバー用途でも利用可能
• 審査基準が比較的柔軟で、導入までのスピードが早い
• 初期費用を抑えつつ、月々定額で運用できる
• リース料は全額経費計上できるため、節税にもつながる
• 減価償却が不要で、会計処理がシンプル

② 現金で購入する

• 審査が不要で、すぐに車両を手に入れられる
• 金利負担がゼロで、最もシンプルな方法
• ただし、まとまった資金が必要になるため、資金繰りに余裕がある方向け
• 購入後は減価償却によって少しずつ経費化する必要あり

③ 銀行融資（事業資金）を使う

• 金利は低めで、長期的な資金計画が立てやすい
• 黒ナンバー車両であっても、事業資金として借りる形なら申請可能
• 審査には事業計画書や決算書などが必要になるケースが多い
• 支払利息のみが経費算入対象で、元本部分は経費化不可

それぞれにメリット・デメリットがあるので、自社の資金状況や事業フェーズにあわせて選択するのがポイントです。

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■ 当社で実際にあった事例をご紹介

30代の男性が法人を設立し、新規ドライバーの採用を進めるにあたって、黒ナンバー車両の導入を検討されていました。カーローンを申し込んだものの、用途が事業用（黒ナンバー）であることから2社ともに審査が通らず、対応にお困りの状況でした。

そこで当社より、カーローンとリースの仕組みの違いをご説明。特に「リースは事業用途にも対応しており、会計処理も簡単で、短納期で導入できる」という点を丁寧にご案内し、採用スケジュールに合わせてスムーズな導入が可能であることをお伝えしました。

法人としての審査を経て無事に契約が成立し、3日後に車両を納車。その後、採用した新規ドライバーの稼働がスタートし、現在では長期リースに切り替えたうえで、複数人のドライバーを採用して活躍されています。

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■ まとめ｜「通らなかった」ではなく「別のルートを選ぶ」

カーローンに通らなかったからといって、軽貨物配送を諦める必要はありません。黒ナンバー車両は、リースやレンタルといった別ルートで十分に用意できます。

むしろ、固定費管理や節税の観点からも「リースは合理的な選択」です。減価償却や利息の損金算入といった複雑な経理処理も不要になり、個人事業主にとっては大きなメリットとなります。

当社では、初期費用ゼロ・審査柔軟なリースプランを多数ご用意しています。もし今、「車が用意できなくて困っている」という方がいれば、ぜひお気軽にご相談ください。

それでは本日も安全運転で！ごきげんよう。